結論
- 褒めてられて嬉しくない人は、いない
- 言語よりも、大事な伝える力
- 情報は、視覚と聴覚で約9割
- 話すよりも聞く事が大事
人を動かす
人を動かすということは、最も難しいことだとされています。
一般的には、人を動かすことはできないとされています。
まずは、自分が変わることで人の行動が変わるとされています。
けれども、営業職などでは人よりも多くの売上をあげている人もいます。
自分が変わることも、当然大事なことであることは言うまでもありません。
その次に大切なことが、この本には書かれています。
タイトルは、文字通り「ヤバい」ですが、内容は比較的しっくり来ることばかりです。
それなりに人を動かすということは、ある意味洗脳でもあります。
洗脳の手法に近いのですが、その手法を良い方向に使うことはとても大切なことです。
例えば、近年ですとコロナワクチンの是非も同様です。
明確な根拠に基づく推奨であるにも関わらず、コロナワクチンを「打たない」という選択をする人もいます。
専門家が、大切なことを言っても、ただ伝えるだけでは、人に伝わりません。
本当に大切なことを伝える能力は、ある意味貴重な戦力です。
身近なところでも、医療の場合「エビデンス」がありますが、エビデンスを提示しても、人は動きません。
ところが、ふとした瞬間に行動変容する場合があります。
多くの人は、変わることが出来ます。
変わることができるということは、人を動かす事ができる可能性があるということです。
本書に欠いてありました、いくつかのメソッドを紹介して見ようと思います。
「わかる」と「できる」は異なる
わかるとできるが異なるということは、有名な話です。
KAPのGAPとも言われます。
わかるーできるー実践できるは、それぞれ違うことを示していますが、それぞれ似たような概念でもあります。
「わかる」と「実践できる」には雲泥の差があります。
例えば、沢山の読書をした場合、わかったということになります。
わたしもそうですが、その次に本来へつなげるための読書であるはずです。
日本人は、ドラッカーなどの本を沢山読んでいるとどこかで聞いたことがあります。
けれども、その先の実践できるというところまで落とし込めないので、いつまでも会社員で終わってしまうのかもしれません。
江副浩正という、著名なアントレプレナーがいました。
江副さんもドラッカーの著書を沢山読み、そして実践していたそうです。
江副さんの会社は、リクルートと呼ばれる誰もが知る会社となりました。
そして、リクルート自体「リクルート事件」により、どん底とも言える苦節を味わうことになります。
けれども、現在でもリクルートという会社は、健全な経営で日本企業を牽引するほどの成果をあげています。
つまり、会社を存続するためには、社長がいなくなった後でも、健全な経営が出来なければ、社員は露頭に迷うことになります。
会社を経営する上で最も大切なことは「会社の存続」です。
これは、スティーブ・ジョブズ亡き後の、アップルも同じです。
スティーブ・ジョブズ亡き後にアップルは、世界を変えるような新製品を発表したわけではありません。
けれども、CEOとして後を引き継いでいるティム・クックにより、時価総額1位を保っています。
話はだいぶそれましたが、自戒を込めて、本を読むということは、実践するためにあるという前提を忘れないようにしたいものです。
コミュニケーションの情報はだいたい視覚で5割、聴覚で4割
人におけるコミュニケーションでは、非言語的コミュニケーションがメインとされています。
非言語ということは、視覚からの情報が多くを占めることになります。
本書でも、コミュニケーションにおける情報は、視覚で約5割、聴覚で4割とされています。
これは、一般的な原則がこのようななっているためです。
つまり、言語は関係ないということになります。
日本語の話せない外国人をイメージしてもらえると、わかりやすいかもしれません。
逆の立場でも同じです。
外国語が話せない状況で、異国の地に放り込まれたときにどのように対応することになるでしょうか。
言語力を鍛えて、相手とコミュニケーションを取るでしょうか。
そもそも、外国語が話せないので、時間がかかります。
あなたなら、どうするでしょうか?
多分、ジェチャーと知っている限りの単語を用いて、なんとか相手に伝えようとするはずです。
でなければ、異国の地では生きていけないからです。
ジェスチャーは、視覚情報です、
何かを伝えようとする熱意は、伝わるものです。
なぜ伝わるのかというと、伝えようとする熱意は、非言語的なものだからなのだと思います。
節約のために見た目をケチらない
見た目が9割という本があります。
〇〇が9割という本が、最近は少し流行っているように思います。
先に書いたように、コミュニケーションの半分以上は視覚による情報です。
つまり、見た目ともいえます。
見た目とのギャップがある人もいます。
けれども、そのギャップを受け止めるには、多少の時間が必要です。
そもそも、見た目が悪い人の言うことは、あまり聞かない傾向にあるようです。
イケメンになりなさい、と本書では書かれています。
イケメンになるとは、必要なものにコストを惜しまないということだそうです。
例えば、美容院に短い間隔で通う、などの行為です。
髪は、いつの間にか伸びています。
伸びるのは、髭も同じです。
どちらも、無精に伸ばすのは得策ではなさそうです。
万人に受けるには、髭や髪を伸ばすにしても、きちんと手入れがされていることが原則です。
髭を剃ってもすぐに伸びる人は、脱毛に行きなさいと書かれています。
脱毛には、それなりのコストがかかります。
しかし、そのコストは惜しむべきコストではなさそうです。
人に話を聞いてもらうためには、このような些細なところを意識することが大切です。
例えば、自分用のメモであれば良いかもしれませんが、他人にプレゼンするような資料でも、単位の間違いや半角と全角が混ざっていたり、などは脱毛などの美容に通じるところがあるかもしれません。
場所も大事
本書では、チェーンのファミレス、カフェ、ホテルのラウンジの3つのシチュエーションについて、書かれています。
最初の印象は割と重要で、第一印象が悪いと後々まで、引きずってしまうこともあります。
見た目が9割とか、話し方が9割など、第一印象を悪くすると、修復までの時間がかかってしまうので、第一印象は大事ということになります。
第一印象はどのように創られるのかというと、わたしは専門家ではないのでわかりません。
ただ、きちんとした身なりできちんとした会話をすれば、そんなに悪くはないはずです。
当たり障りのない立ち振るまいは、逆に印象に残らないとも言えます。
印象に残らないよりも、印象が悪いほうがより関係性を悪くする可能性が高いはずです。
ショップの店員と営業社員とでは、客層も異なるので、それぞれ成果に応じた接客をしているといえます。
本書のタイトルにあるように、思い通りに人を動かすには、第一印象を形成するにあたっての「場所」も極めて重要です。
非日常的な空間は、誰しもが後々まで印象に残るはずです。
ちょっとした打ち合わせを、ホテルのラウンジで行うことは普通ではありません。
リピーター率ナンバーワンの、ディズニーランドも多くの人にとっては、非日常です。
極論として目指すべきは、ディズニーランドということになります。
とはいえ、そんな簡単に真似できるものではありません。
食事は全く同じでも、空間が違うだけでその食事の味わいは全く異なります。
もちろん、ホテルのラウンジなど苦手、という方もいるはずです。
わたしもそうですが、たまに行くとちょっとした緊張感とともに、思い出に残ります。
ということで、相手を動かすためには、場所やファッションなどの立ち振るまいも重要ということです。
とにかく褒める
褒められて嫌な人は、ほとんどいないと思います。
褒め殺しという言葉もありますが、この場合は気持ちが伝わらない褒め方です。
褒めると言っても、褒めるところがないという場合もあります。
褒め上手な人は、何でも良いから褒めます。
つまり、相手の良いところを少しでも見つけるために、日々訓練を行っているはずです。
男性でも女性でも(特に女性は)、髪を切ったことに気づいてほしいものです。
自分の中では、大きな変化でも、他人にとっては微小変化なので気づかないということはよくあることです。
その、気づかない程度の変化に気づくということは、日々観察・評価に基づく実践の成果です。
まずは、何でも良いのでとにかく褒めるのです。
以前、テレビで見た記憶がありますが、何でも良いので褒める練習をしているというシチュエーションがありました。
例えば、非常口のデザインを褒めたり、三角ポールを褒めたりといった感じだったと思います。
正直そんなの日常に溶け込みすぎてて、なんの主張もしてこない存在ですので、そもそも褒める対象にもなりません。
けれども、無くなると困るものです。
非常口が無くなると、有事の際に困りますし、三角ポールがないと交通規制など様々なシチュエーションで困ることになります。
失って気づくのではなく、失う前にきちんと褒めて上げることは、よりよい人間関係を構築する上で重要です。
そして、相手が嬉しい気分になれば多少の無理も受け入れてくれる可能性が高くなるはずです。
つまり、人を動かすというところに関係してきます。
まとめ
- 人を動かすということは、本来最も難易度が高いとされている
- 人を動かすという思想は捨てて、自分が変わることが大事
- 自分が変わるためには、他人を褒めたり自分を変えるための練習が必要
- とはいえ、本書にはそれら以外の人を動かすためのメソッドが沢山書かれています