子育て 読書

【読書】中学受験合格法 斎藤達也 著

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【結論】

 

 

  • 父権主義(パターナリズム)からの脱却により,子供の主体性を促す
  • 感情を上乗せした「怒る」ではなく,必要に応じて「叱る」
  • どこか今日は褒める箇所は無いか,探して褒めの実践をする
  • 勉強の習慣化のためにできることを考え,実践する

はじめに

わたしの子供も例に埋もれず,中学受験に向けて頑張っています.

けれども,塾に預けただけでは当然成績は伸びません.

成績が伸びないのは理由があり,主な原因は勉強時間の不足です.

先日塾の先生は,6年生の場合は1日600分(10時間)を目処に勉強時間を創出することが必要だと言っていました.

勉強を全くしてこなかった私の感覚からすると,「ぶっ飛んでるな」と思います.

一方で,果たして小学生の頃からこんなに勉強漬けの生活を送って,将来の自分にとっての糧になるのか?

と言われると疑問符?がつくというのが正直な感想です.

 

世界で活躍している人は,勉強漬けだったのか?

必ずしもそうではありませんが,1つ言えることはある程度の基礎的な学力は必要であるということです.

たとえば,将来研究職に就く場合は英語の能力(様々なツールの出現で以前よりは必要性は低下していますが)は最低限必要になります.

科学的に何かを照明するためには,数式もある程度は必要になります(ここも以前より必要性は低下しています).

AI(人工知能)の台頭に伴い,現代で必要な知識というのは以前よりも減少しています.

自分自身が身につける知識の量自体は減少していますが,AIを使った総合的な知識の量は過去と比較し指数関数的に増加しています.

すなわち,AIとの共存が必要になります.

AIは主に,過去の情報を統合して新しいものを作り出すというのが主な役割です.

創造する力,は依然として人間に必要なスキルといえます.

知識の詰め込みだけでは,これからの時代にそぐわない可能性が高いと考えています.

とはいえ,AIを使いこなすのも人間です.

ある程度の基礎的な知識を身につけることは,多分・・ですがマイナスにはならないと考えています.

ただ,本来はいろんな体験・経験により感性を養う時期なので,その様な観点からは将来的に振り返るとマイナスになり得る可能性は秘めています.

ただ,現状では子どもの主体性を信じて現状の目標(中学受験)に向かって邁進する,という経験・体験は重要だという考えに沿ってのものです.

本書の内容に移りたいと思います

 

パターナリズムの問題

パターナリズムとは,父権主義のことです.

父権主義とは,親が子供のことを全て自分の手中に収めたいということです.

子どもの主体性を奪う一方で,親としては子供のことを思っているが故「正しい事を行っている」という「正義感」を振りかざしてしまいます.

親が子供の将来のためを思うが故に,〇〇中学に合格しなければ人生終わりだ,といった感覚です.

そのために,勉強しないと〇〇中学には入れない.

そのためには,親が言ったことを聞かないといけない.

この様な父権主義が前提にあると,試験の結果に注視しがちになります.

試験の結果が良くない場合,これじゃ〇〇中学に入れない,もっと勉強しないといけない..となるのです.

その結果,親は「勉強しなさい」を繰り返すことになります.

「勉強しなさい」は禁句に近い発言とされています.

そこには具体性が全くかけていますし,主体性もかけています.

「勉強しなさい」の中身は空っぽなので,言われ続けた子供も車や電車の通行音などと同じ,うるさい環境音程度にしか認識しなくなっている可能性があります.

 

なんのために読書をするのか

小説の場合は,自分の趣味や感性が主です.

ときには,暇だから時間を潰すためという場合もあるかもしれません.

教科書などのテキストの場合は,実践することが目的になります.

それが受験の場合は,本番の試験で良い点数を取る,という実践に帰結します.

ビジネス書の場合は,職場で実践することで環境をカイゼンさせるために行います.

日本人の場合,例えばドラッカー(少し古いですがもはや古典)などの著書は売れているようですが,実践している人は少ないとされています.

自分の学んだ知識や行動は,どこを見据えているのかを振り返る必要があります.

日常というのは,何もしなくても過ぎていきます.

 

お金持ちと普通の人

年収350万円の人がいる一方,年収100億円の人も存在します.

何が違うのか,というと生活レベルが違います.

例えば,良い車に乗っています.

でも,よくよく考えてみてください.

良い車,例えば2000万円の車と軽自動車があったとします.

日本の制限速度付きの道路を移動した場合の安全性は置いておいて,到着までの時間は同じです.

500円の服と50万円の服で,服という機能自体を考えると同じです.

ただし,これが自家用ジェットや自家用ヘリになるとどうでしょうか?

圧倒的に目的地への到着時間は早くなります.

加えて,移動中は運転手がいるので移動中に何かしらできるということです.

まとめると,お金持ちと普通の人の違いは,「お金」という1点で考えると,それほど重要なことではありません.

時間の使い方が違う,という事が最も大きな違いになります.

お金で時間を買う,といった感覚です.

 

時間だけは平等

地球上の全ての人に適合することですが,1日24時間(1440分)であるということに関しては平等です.

この1点だけは,年収が数千倍異なったとしても同じ時間しか人間には与えられていません.

そして,中学受験を行う子供の場合は,人生80年のうちの数年に過ぎません.

親と過ごす時間というのもまた短く,日々は大変ですが振り返ると一瞬です.

一緒に出かけたりするもの,小学生くらいまでです.

中学受験をする場合は,5年生くらいからは受験勉強が大変になるので,一緒にお出かけというのも難しくなってきます.

知識量の上で仮に子供が親を上回ったとしても,親は経験値が全く違います.

いろんな成功体験・失敗の体験をしています.

親は自分の経験・体験を踏まえ,読書など客観的論拠を踏まえ,子供への対応を決めるべきだと思います.

これが全て正しいというものは,たぶん無いと思います.

自分自身の経験を通して,子供を信頼し如何に支える事ができるかというのがポイントなのだと思います.

 

【まとめ】

    1. 子供を尊敬・尊重することで,主体性を促す
    2. 1日の時間だけは平等なので,スキマ時間を活かすために常に(事前に)準備
    3. 「褒める」感情を乗せた「怒る」ではなく,必要に応じて「叱る」ことで支える
    4. 結果ではなく,プロセスを評価する

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  • この記事を書いた人

R-NURSE

関東地方の総合病院で働いている、臨床看護師です。救急系の集中治療室を経て、現在総合診療内科勤務です。診断とか研究とか、投資とか興味は色々です。

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